不自由な足の動きをサポートするための下肢装具というアイテム。左半身麻痺の後遺症が残った母が入院中に下肢装具を使ったときの体験談をまとめています。(全3回予定)
下肢装具って何?病院からの説明に戸惑う母
私(いとり)の母は60代で脳出血で倒れ、その後に左半身麻痺の後遺症が残りました。下半身も上半身も、左側はほとんど動かず、感覚も麻痺しています。
脳出血で緊急搬送され、手術を受け、意識がはっきりしてリハビリを開始するという段階になったときに、病院から下肢装具を作りましょうと言われました。
下肢装具は麻痺など足が不自由な方が装着するもので、リハビリなどをするときに歩行をサポートしてくれて安全性を高めてくれる道具なのだそうです。
最初は「また何か厄介なことをされる」と戸惑っていた母も、足の機能をサポートするものだと分かって少し安心したようです。
もう10年以上も前の話なので、はっきりと覚えているわけではありませんが、その病院では提携している制作会社があったようで、こちらが都合の良い日を伝えて業者の方が病室に来てくれるという流れになりました。

下肢装具は使う人の足に合わせて1つずつ製作するそうで、母の足の長さや足周りのサイズをチェックするのだと説明されました。
後で調べると既製品もあったようなのですが、オーダーメイドの方が安全性は確かにありそうですね。
当日は装具を作る業者さんの男性が1人で母の病室に来てくれました。
スーツを着ていて名刺なども出され、軽く挨拶してから母のベッドの側で丁寧に装具の説明をしてくれました。
そしてベッドに寝ている母に声をかけ、サイズをチェックして手元のメモに書き込み、30分ほどで作業は終了。
装具は製作するのに2週間ほどかかったと思います。できた装具をまた業者の方が届けてくれて、実際に母の足に付けてサイズを確認してくれました。
いろんな形やデザインがあるようですが、私の母が作った装具はこんな感じのものです。

ふくらはぎまで支える形で、足をすっぽり覆ってベルトでガッチリ固定できます。かなり丈夫な作りで、私が手で持つと結構な重さがあるなと感じしました。
正直、動かない足に重い装具を付けるのはどうなの?と思ったのですが、後で母に聞くと「装具をつけると立つときに安定する」とのことでした。

