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【介護における小さな発見】お願い事をすると嬉しそうに笑う母

コラム:介護における小さな発見
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私の母は介助を受けながら日々の生活を送っています。できることは少ないですが、ちょっとしたお願い事をすると、とても嬉しそうに笑ってくれます

頼られると「自分も役に立つ」と思えて嬉しい!

いとり
いとり

お母さんってお願い事をすると嬉しそうだよね。

母

こんな私でも役に立つって思ったら嬉しいからねぇ。

普段はたくさんの人にお世話になって、介助を受けて生活している母ですが、ちょっとしたことでも頼られると、すごく嬉しいのだと言います。

母はよく自虐的に「元気だったら家の手伝いでもしてあげられるのに、ごめんね」などと私に言うのですが、身体が自由に動かないことで自分を情けなく感じているのがいつも伝わってきます。

「なに言ってんの」「会話ができるだけでも楽しいよ」と返事をするのですが、いつも寂しそうな顔をするので、娘としては切ない気持ちになることも少なくありません。

しかしそんな母に、ちょっとしたお願いをすると、いつもの寂しそうな顔とはまったく違い、すごく嬉しそうに元気になるのです(笑)

お願いすることは、本当に些細なことばかり。

「しんどかったら無理しないで」と言うのですが、何かをお願いされた母はすごく張り切って楽しそうに、そのお願いを聞いてくれます。

例えば最近、母にお願いしたのはこんなことです。

・タオルを畳む
・料理の簡単なお手伝い(ボウルの中の物を混ぜるなど)
・出来上がった料理を小鉢に盛り付ける
・写真の整理
・母が得意だった編み物のコツを聞く
・思春期の子供との接し方についての相談
・友人の結婚式に出る際の服装の相談
・おせちを手作りするときの材料や料理方法の相談 など

どれも簡単であまり負担がかからないものばかりです。特に母は料理や編み物などの手芸が得意だったので、その相談をよくしています。

最近あったことはすぐに忘れてしまうようになったのですが、昔のことや好きだった料理のことなどは、まだまだ覚えていて、いろんなことを教えてくれます。

また母は今は施設でお世話になっているのですが、ときどき自宅に戻ってきます。

家の中で私や子供が料理などでバタバタしているときに、1人でボーっとテレビを見てもらうよりも、「これやってくれる?」と簡単な作業をお願いすると、嬉しそうに引き受けてくれます。

「自分も役に立つ」「頼られてる」と感じることで、「まだまだできることはある!」と元気が出てくるのだと思います。

最近は私のために、母がよく作っていた料理のメモなどを書いて渡してくれるようになりました。

母は右手が動くのでゆっくり時間をかければメモも書けるのです。いつもは「疲れるから書きたくない」と言ってるのですが、不思議ですね(笑)

料理もしたいのかな?と思い、自宅に戻って体調が良さそうなときは「これ炒めといて」などもお願いすることがあります。

我が家は火が出ないIHなので、そばで見守りながらですが、母は「焦がした!」「だめだ!」と言いながら楽しそうに料理をしてくれます。

すべての人が頼られて嬉しいとは限りませんが、笑顔になれることが1つでも増えていけばいいなと思っています。