一時施設に入所して穏やかに過ごしていた母ですが、やがて2年の退所期限がやってきました。このタイミングでまた自分の生活も見直すことになりました。
私(娘・いとり)が引越しをして母を在宅介護することに
一時施設に入所して母は随分と元気になり、笑顔を見せてくれることも増えました。
面会に行ったときは短時間ですがお散歩したり、一緒におやつを買って食べたり、穏やかに過ごしていましたが、2年間が過ぎて退所しなくてはいけない期限がやってきました。

一時施設が2年間しか入所できないというのは、最初に説明を受けていました。
その2年間の間に母の次の行き先を考えましょうとケアマネジャーさんにも言われていて、かなり長い間いろんな方に相談していました。
当時の私はシングルマザーで、小学生になったばかりの息子が1人いて、仕事は在宅のフルタイム、住まいは階段のないマンションの2階でした。
母がもともと暮らしていた家は立地が複雑な場所に建っており、車椅子で生活するのは不可能だったので、この2年間の間に処分していました。
詳しい事情は割愛しますが、母の住んでいた家を処分しても金銭的に余裕が出たということはなく、相変わらず生活はギリギリ。

お恥ずかしながら母は年金も月に数万円しかなかったので、母の施設の費用を弟と私の2人で分担していたのですが、これもかなりキツいという状況でした。
そんな中で私が下した決断は、自分が引っ越しをして母を引き取り在宅介護するということ。
階段のないマンションでは母と暮らせないので、最終的に古い平屋の家に引っ越しすることに決めました。
その平屋の家は広くはなく建物も築数十年という古い物件でしたが、賃貸で住んでいたマンションと同じくらいの家賃で住めることが決め手になりました。
また元のマンションからも近く、子供も小学校を転校しなくていいので、生活の基盤は変わらないというのも魅力的でした。
ケアマネジャーさんとの話し合いの中で、一緒に物件を見に行ってくれて、ここなら生活できそうですねという意見ももらいました。
ただ玄関周辺にスロープをつけなくてはいけない部分があり、大家さんに了承を得た上で、工事も実施しました。
工事もかなり大金だったのですが、介護保険が使えて工事費用を少し負担してもらえたので、とても助かりました。
母の退所期限までに引っ越しを済ませ、工事を完了してもらい、ケアマネジャーさんに介護ベッドや手すりなどをレンタル手配してもらい、少しずつ準備を進めていきます。

また施設に入所している間は施設内でリハビリも看護ケアも受けていましたが、在宅介護になるとすべて自分たちが管理することになります。
ケアマネさんは私の仕事の状況などを詳しく聞いてくださり、介護保険内で受けられる最大限のサービスを計画してくれました。
お風呂は介護資格もない私が半身麻痺の母を1人で入れるのは厳しいので、週に2~3回デイケアにリハビリに行くときに入浴させてもらうことになりました。
そうして、いよいよ母が対処する2年の期日が過ぎ、たくさんのお礼を言って母を引っ越し先の新しい家に連れて帰ることになったのです。
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