夜の22時頃に「母が倒れて救急病院に運ばれた」と連絡を受け、深夜に救急病院へと向かいました。母は脳出血を起こしており、緊急手術が行われました…。
検査の結果は脳出血!緊急手術を行うことに…
私が息子を連れて母が運び込まれた緊急病院に車で到着したとき、深夜0時を過ぎていました。
市内で一番大きな市民病院で、駐車場は24時間使えるのでそこに車を入れて、まずは車の中で弟に電話をしました。
すると弟がすぐに出て、駐車場まで迎えに来てくれました。顔は見たこともないほどの真顔で、憔悴した様子。
寝ぼけている息子を弟が抱っこしてくれて、急いで病院へ。
ICUの前にナースステーションがあり、その横に待合室があって、とりあえずそこに入りました。
弟が看護師さんに、おそらく「家族が来た」と伝えてくれたようで、ICU(だったと思います)の厳重な扉の中へ通されました。
息子は入ってはいけないと言われたので、待合室で弟が見ていてくれました。入ったのは私1人です。
中に入るとたくさんの機械に繋がれた母がベッドに寝かされていて、その横には白衣を着た医師がいて、まだ手術はしていない様子でした。
私もパニックになっていたので詳細はよく覚えていないのですが、そこで医師から「脳出血を起こして今は意識不明」「緊急手術を行うが助かるかどうかは分からない」と告げられました。
そして「もし助かっても植物状態になるかもしれない」「話せなくなったり障害が残る可能性もある」とも言われました。
何が悲しいのか分からないのですが、ボロボロその場で泣いてしまい、泣きながら「お願いします」と何度も医師に頭を下げたのを覚えています。
たぶんそこにいたのはほんの10分程度だったと思いますが、面会室に行くと弟がソファに息子を寝かせてくれていました。
横に座って「聞いた?」と言うので、「うん」と頷いて、しばらくボーっとしてました。
お互いに無言で、頭はパニック。この先どうなるんだろうという不安はまだ感じていなくて、母が死ぬかもしれないという現実を受け止めきれてない感じでした。
しばらく経つと、先ほど説明してくれた医師と看護師さんが待合室に入ってきました。
そして「手術をするがずっとここで待つよりも、一度帰宅してください」という内容を告げられ、私たちは一度実家に戻ることにしました。
よくテレビなどでは手術中は病院で長時間待っているシーンがありますが、このときは帰宅してくださいと言われました。深夜だったせいなのかは分かりません。
弟がポツリと「2階の部屋にいたんだけど…。倒れた物音は聞こえなかった」と言いました。
ドアを閉めていれば聞こえないのは当然だと思います。派手に食器を落として割ったとかなら物音もしますが、人間が1人倒れても2階にまで音は響かないでしょう。
ただ幸運だったのは、弟が部屋を出てキッチンに降りてきたとき、母はまだ倒れた直後だったということです。
その後、医師からは「何時間か放置されていたら死んでいた」「発見が早くて良かった」と言われました。
弟が母と一緒に住んでいたこと、たまたま母が倒れた直後に飲み物を取るために1階に降りてきたことなどが母の命を救うことになりました。
病院の建物を出て駐車場へ行き、弟が寝ている息子を車に乗せてくれて実家に戻りました。
救急病院から実家までは車で30分ほど。救急車に同乗してきた弟も、もちろん一緒に乗って帰りましたが、車内ではほぼ会話もなく無言でした。

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