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【体験談:左半身麻痺になった母】⑩母が転倒!大ケガで緊急搬送!

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在宅看護で過ごしていたある日、母が1人で留守番中に自宅内で転倒。緊急搬送され、そのまま入院。また私たちの生活は一変することになりました…。

室内で転倒!またもや夜に緊急搬送…

大変ながらも何とか自分たちのペースで生活をしていたある日、母が1人で留守番中に転倒してしまうという室内での事故が起こりました。

母のいる生活が当たり前になり、子供や周りの人の助けもあって暮らしていた中での衝撃的な出来事でした。

その日、私は息子の習い事の送迎で出かけており、母は1人で留守番をしてくれていました。

一緒に暮らすようになり、体調が良いときは短時間だけ1人で留守番してもらうことはそれまでにも何度もありました。

いつも1時間もかからないぐらいの時間なので、家を出る前に母のトイレやオムツの世話をして、テレビを見ながら待っていてもらうことも多かったのです。

横になりたいと言うときは先にベッドに寝かせて、それから家を出るようにしていて、危ないことはしないでねと口癖のように言ってました。

母は体は不自由でしたが意識はハッキリしていて認知能力もあったので、特に何も心配していませんでした。

その日、習い事に行っている息子を迎えに行くために家を出るときも、母はいつものように車椅子に座ってテレビを見ていました。

1時間ほどで帰宅してリビングに入ると、テレビの前に母がいません。

あれ?と思ってベッドの方へ行ってみると、なんとベッドの前に尻もちをついて倒れている母を発見したのです。

驚いて駆け寄ると意識はあって、「痛い、痛い」と呻いています。

何があったのかは一目瞭然で、母は車椅子でベッドまで移動して、1人でベッドに腰掛けようとして失敗し、転倒していたのです。

それまで1人でそんなことをしたことはなく、身体の状況的にも1人で立ち上がってベッドに移動するなんて絶対に無理でした。

それなのに、右手で柵を掴んでなんとか立ち上がり、体勢を変えようとしたところでうまくいかず転倒してしまったのです。

慌てて母を支えてベッドに腰かけさせて横にし、大丈夫かと声をかけましたが、険しい顔で頷くばかり。

そして「もう寝るから放っておいてくれ」と言い、目を閉じて、後は話しかけても無視するのです。

おそらく自分でできそうだから試してみて、失敗して転倒して、恥ずかしく情けない気持ちでショックだったのだろうと思います。

とりあえず頭などは打っていないようだったので、心配しつつも私は家事の残りや仕事、子供の世話などをして過ごしていました。

そして確か夜の20時か21時頃だったと思うのですが、子供が「おばあちゃんが痛いって泣いてる」と私を呼びに来たのです。

慌てて様子を見に行くと、さっきよりもさらに険しい顔をして呻く母。

「いたい、いたい」「もうだめだ」「触らないでくれ」「病院に連れていってくれ」としきりに懇願してきます。

焦った私は自分の車のカギを取りに行こうとして、「いやいや車にどうやって乗せるの」「無理だ」「連れていけない」とパニックに。

そしてどうしよう!と誰かに相談しなくてはいけない焦りで、なぜか訪問看護のヘルパーさんに電話をしました。

ヘルパーさんは基本的に24時間対応で、母は排尿のためのバルーンなども使っていたので、不具合など緊急で何かあったらいつでも連絡してくださいと言われていたので、それが頭にあったからだと思います。

今考えてみると転倒事故なのにヘルパーさんに電話しても対応しようがないのですが、そのときは頭が真っ白になっていました。

電話をするとヘルパーさんはすぐに出てくれて、事情を早口でまくしたてる私に、「とりあえず救急車を呼んでください。私もすぐに向かいます」と言ってくださいました。

ハッとしてすぐ119に電話をすると、10分もかからずに救急車が到着。その後少し遅れてヘルパーさんも来てくれて、母はそのまま緊急搬送されることになりました。

救急車には家族も同乗してくれと言われ、小学生の息子を置いていくのは不安なので一緒に乗り込むことにし、駆けつけてくれたヘルパーさんに何度もお礼を言って病院へ。

転倒ということでレントゲンや脳のCT検査などを受けることになり、私たちは診察が終わってシーンと静まり返ったロビーで待つことになりました。

ロビーの受付には深夜対応らしい女性の事務員さんがいて、少しだけ安心しましたが、その静けさがどんどん不安を煽っていきます。

しばらく待っていると看護師さんが呼びに来てくれて、上の階で説明したいと言われました。

なぜか子供は上の階に行けないと言われ、ここで話を聞いていいですかと言うも、無理だと言われ、受付で仕事をしていた女性に、看護師さんが「この子、ちゃんと見ていてあげて」と言い、私は2階に連れて行かれました。

気が動転していたとは言え、従うしかなく、私だけが2階に行って説明を受けました。

そして検査の結果、母は足の付け根の大腿骨を骨折しており緊急入院になると言われました。

まさかの事態で驚きましたが、「手術については明日説明するから今日は帰宅してください」と言われ、よく分からないまま慌てて子供がいるロビーに駆け足で戻りました。

子供は当時流行っていた携帯型ゲームのDSをしながら大人しくロビーのソファに座って待っていてくれました。

とりあえず子供の顔を見てホッとし、おばあちゃんは入院するから2人で帰ろうと説明して病院を出ました。

時間は覚えていないのですが、深夜で電車もバスもなく、病院からタクシーを呼んで帰宅しました。

初めて行った病院でしたが、そこは自宅から車で30分ほどの場所にありました。

突然の出来事に子供は眠気も飛んでしまったみたいで、帰宅後は私も無理に寝かせることはせず、仕事も手につかず、「これからどうなるんだろう」と茫然となりました。

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