脳出血の後遺症により排尿困難な身体になった母。体には尿カテーテルとバルーンを24時間装着した状態でしたが、数年後に機能が回復したという体験談です。
脳出血で倒れ緊急手術後に尿意を感じなくなった母
私(娘・いとり)の母は脳出血で倒れて緊急搬送され、手術を受けて一命をとりとめました。
左半身麻痺(上半身・下半身)の後遺症が残ったのですが、もう1つ「尿意を感じない」「自力で排尿できない」という後遺症も残ってしまいました。
倒れた当時の母は60代後半で、バリバリ仕事をしていた女性で、年齢的に多少の尿漏れはあったようですが、普通にトイレで排尿していました。
しかし脳出血で倒れた後、意識がハッキリしたときには、自力での排尿ができなくなっていたのです。
十数年前の記憶なので少し曖昧なところもありますが、母は倒れて手術直後は当然ですがトイレには行けなかったので、尿カテーテルをつけてバルーン(排尿バッグ)に尿を溜める措置が取られました。
尿カテーテルとバルーンはこのような医療器具です。
術後に意識が回復し、体を多少動かせるようになったときだったと思うのですが、尿カテーテルを取って排尿するよう促されたときに、まったく尿意を感じられなかったのだそうです。
医師によると脳出血の後遺症で、尿意を司る神経に障害が出ることもあるらしく、珍しいことではないと説明されました。
ただ術後にしばらくすると回復する人も多いので、術後の経過を見ていきましょうとのことでした。
そのときは母が寝たきりになるかもしれないなどといろんな不安もあったので、まずトイレに行ける母を想像できず、もし体が回復したらそれも治るんだろうなと思っていました。
しかし、数ヶ月に及ぶ入院生活でしたが、母の排尿障害は改善しませんでした。
手術をしてもらった病院を退院するときは車椅子に乗っていて、介助があれば少しだけ立つこともできるほどに回復していたのですが、尿カテーテルとバルーンは体に装着されたままでした。
また少し排泄の話になるのですが、母は膣の壁に穴が空いて便が漏れ出てしまう「膣ろう」という症状もありました。
これも倒れて治療を受けているときに発覚した症状です。
「膣ろう」は脳出血とは関係ないと説明されたと思うのですが、手術をすれば治ると言われました。
膣に便が漏れていると感染症などの原因になってしまうので、治すの方がいいのは確かなのですが、母の体の具合を考えると麻酔をして手術するのはリスクがあることと、年齢的に妊娠や出産をする可能性がないことから経過観察することになっていました。
排尿や下のお世話は介護を受ける方も精神的なストレスが大きいと思うのですが、母もそんな自分の体の具合にかなりのストレスを感じていたようです。

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