大切な家族を在宅介護をしていると、将来的な不安を感じることはありませんか？今後のライフスタイルが変わってしまったときのために、介護施設の探し方について紹介します。
介護施設の種類と特徴について
介護やサポートが必要な高齢者は、家族との同居が難しい場合は介護施設への入所を検討しなくてはいけません。
介護施設といっても、公的機関もあれば民間施設もありますね。
公的機関は入所できる条件などが決まっている場合もあり、基本的に申し込みは役所やケアマネージャーさんを通じて行うことになります。
一方で民間施設は、本人または家族からの申し込みで入所が可能です。
まずは施設ごとの特徴について簡単に解説していきます。
①特別養護老人ホーム（公的機関）
特別養護老人ホームは「特養」と呼ばれる施設です。
基本的に年齢は65歳以上、要介護３以上の方が対象の公的施設ですが、特定の疾病がある場合は40歳以上、要介護1～2でも入所できる場合もあります。
地域にもよりますが、入居費用が安いので入所希望者が非常に多く、申し込みをしても長期間にわたって待機になるケースも少なくありません。
②介護老人保健施設（公的機関）
介護老人保健施設は「老健」と呼ばれる施設です。
こちらも公的な施設ですが、医療ケアが必要な人のための施設で、主にリハビリなどを目的にした入所になります。
入所条件は基本的に65歳以上、要介護1以上で、リハビリ後に自宅復帰を目的とした施設になるので長期的には滞在できません。
③有料老人ホーム（民間施設）
有料老人ホームは民間施設になり、それぞれ入所条件は異なります。
介護付きの場合は一人で生活するのが難しく、要支援1～2程度の人を対象としている施設が多いようです。
民間施設のため費用は高くなりますが、公的機関に比べてスムーズに入所しやすいというメリットがあります。
④サービス付き高齢者向け住宅（民間施設）
サービス付き高齢者向け住宅は「サ高住」などと呼ばれます。
こちらは基本的に「見守り」「安否確認」などが中心になり、介護を希望する場合は外部サービスとの契約が必要になる場合が多いようです。
「一人で生活できるけれど、万が一何かあったときに不安」という方の利用が多く、プライバシーも確保したい方におすすめのサービスになります。
⑤グループホーム
グループホームは障害のある方や、認知症などの方が支援を受けながら共同生活を行う施設です。
個室があり、食事などは共同スペースで行い、掃除などは共同で行います。
1人暮らしが難しい方でも、家庭的な雰囲気の中でなるべく自立した生活を目指すという施設で、比較的小規模な施設が多いようです。
施設を選ぶときはどこに相談すればいいの？
大切な家族が安心して入所できる施設を選ぶためには、信頼できる専門家に相談するのがおすすめです。施設選びで相談できるのは次のような場所になります。
①地域包括支援センター
地域包括支援センターは、高齢者の健康や生活を支援するために設けられた公的機関です。
市町村が管理している団体であり、保険師・社会福祉士などが無料でさまざまな相談事に乗ってくれます。
生活に関することで困ったことがあったときは、まず地域包括支援センターで話を聞いてもらうのがおすすめです。
②市町村の福祉課の窓口
緊急を要する場合や、公的機関の施設への入所を検討したい場合は、市町村の福祉課の窓口に相談するのがいいでしょう。
どんな支援が必要か判断してくれて、必要な手続きなども丁寧に教えてくれます。本人が相談に行けないときは家族が代理で相談することも可能です。
③担当のケアマネジャー（介護認定を受けている場合）
介護認定を受けている場合は、担当のケアマネジャーさんが付いています。
例えば在宅介護をしている場合などは、担当のケアマネジャーさんに「施設への入所を考えたい」と相談すると必要な手続きを取ってくれます。
ケアマネジャーさんに相談した後で市町村や施設に赴くことになりますが、家庭内の状況をよく知ってくれているので、安心感があり非常に頼りになるはずです。
④医療ソーシャルワーカー
医療ソーシャルワーカーは、主に病院などに勤務している専門家です。
入院したときに退院後の生活について相談に乗ってくれるなどの仕事をしています。
入院のタイミングで施設への入所を検討するときは、医療ソーシャルワーカーに相談すると親身になってサポートしてくれるでしょう。
⑤介護施設紹介サイト
他にも、民間の施設への入所も検討している場合は、介護施設を紹介しているサイトの相談窓口を利用する方法もあります。
介護施設を紹介しているサイトで有名なのは、次のようなサイトです。
資料請求なども無料でできるので、ゆっくりと将来のことを考えたいときにもおすすめです。
また公的機関はすぐに入所が難しいケースも多いですが、民間施設は空きがあればすぐに入所できる場合もあります。
いずれも相談するのにお金はかからないので、費用やサービスについて詳しく聞いてみるのもおすすめですよ。
まとめ：介護施設は信頼できる専門家に相談するのが◎
介護施設を選ぶときに大切なのは、「本人の状態に合った施設」 を 「十分に比較」して「納得して選ぶ」 ことです。
焦らずに情報収集をして、家族が安心できる環境を整えてくださいね。
