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【体験談:認知症の症状が出てきた母】①70代後半になり物忘れが顕著に

体験談&コラム
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施設に入所して穏やかに過ごしてきた母ですが、70代後半になって物忘れがひどくなり、認知症の症状が顕著になってきました。

最初の違和感はとても些細なことでした。例えばお出かけした行き先を勘違いしていたり、外食した内容を忘れていたり。

しかし家族が「ここ行ったよ。忘れちゃった?」と言うと「ああ、そうだったね」と思い出していたので、あまり深刻には考えていませんでした。

高齢ということもあり、多少の物忘れが出てきたのは自然なことだと思っていたのですが、77歳の誕生日を迎えた頃から、その症状がよりひどくなってきました。

なんとなく違和感がありながらもそれほど気にはしてなかったのですが、1つ決定的に「おかしいな」と感じた出来事があったのです。

それは、お昼に面会に行った出来事を夕方には完全に忘れていて、思い出せなかったこと。

その日はお昼に施設を訪れて母と30分ほど楽しく雑談し、「また来るね」「待ってるよ」と和やかに別れて帰宅し、事務関係でちょっとした手続きが必要で夕方もう一度施設を訪れることになりました。

事務所で用事は済んだのですが、「どうせ来たんだし声をかけて帰ろう」と思って母の部屋を訪れました。

母はベッド横の車椅子に座って備え付けのテレビを見ていたのですが、私の顔を見ると驚いたように笑って「久しぶりだねぇ」と言ったのです。

「お昼に会ったでしょ」と笑っても、母はキョトンとした顔をして「今日は誰も面会には来てないよ。元気そうでよかった」と。

あれ?と思って、また忘れてるのかなと思い、ゆっくり今日お昼に面会して話したことを説明しました。

しかし記憶にまったくない様子の母は「来てない」「今日はリハビリの後ずっとテレビを見て過ごした」と言い、私が話を続けると不機嫌そうな顔になって「だから来てないでしょ。しつこいね」と言うのです。

忘れてしまうことはあっても、これまでは話せば「ああ、そうだった」と思い出せたのですが、その日は思い出すことはなく、私が真顔になってしまったのが不安だったのか、気まずい雰囲気になってしまいました。

もしかすると今までも本当は母は思い出すことができなくて適当に話を合わせていただけの可能性もありますが、私にとってはかなり衝撃的な出来事でした。

なんとか笑顔で雑談を少しして、また来るねと母と別れた後、いつもお世話になっている職員さんに聞いてみると、こんなことを言われました。

職員さんも最近の母の変化に気付いてくれていたようです。そして、認知症が進むと家族が面会しても忘れてしまうので、どうして来てくれないんだと孤独を感じる人もいることなどを話してくれました。

穏やかに過ごせているのはとても有難いことで感謝しかないのですが、認知症の進行が進むと今の施設では対応しきれない状況もあるようで、今後のことが少し不安になってきました。

現在の母は面会すれば基本的にいつもニコニコしていますが、「最近よくなんでも忘れちゃうから」と言うので、内心はいろいろなことを忘れてしまう自分に不安を感じているのだと思います。

時間が許す限り面会には行きたいと思っているのですが、少しでも穏やかな日々が続けばいいなと考えています。